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同僚、役員のパワハラや長時間労働等が原因で精神疾患となったとの主張に基づく請求について、労基署の調査段階から関与し、これらの主張をほぼすべて排斥した事例

事案の概要

 一人の従業員が、ある日突然精神疾患を理由として、休業を申し出てきました。

 当該従業員の休業後、しばらくすると、弁護士から、長時間労働や、役員、同僚によるパワハラが原因で精神疾患に罹患したので、労災を認め、申請に協力するように依頼する趣旨を含む内容証明郵便が届いたため、顧問先の当事務所が対応の相談を受けました。


解決までの経緯

 相手弁護士の主張に基づく労災が認定されるのであれば、使用者としても、労災からの給付以外に、相当額の賠償が必要と見込まれる事案でしたので、当事務所が代理人として対応することになりました。

 あらためて事情関係を調査したところ、長時間労働については、従業員側の代理人弁護士から提出された残業計算書等は、労働日の誤りや、実際に支払っていた残業代も不払いとして計算されているなど、そのまま認めることはできない内容でした。また、パワハラの主張についても、関係者から事情を聴取し、やり取りしていたメール等の資料を確認する限り、一面的な主張であることが判明しました。

 そこで、まず相手方代理人に対しては、事実関係が相違するため、労災の証明はできないことを通知し、併せて、労災の申請をした場合には、その旨連絡をいただきたい旨伝えましたところ、労基署から調査の依頼が届きました。

 事前に、労災の申請内容は予測できており、調査対応も打ち合わせ済みでしたので、労基署から調査を求められた事項についても、速やかに調査、証拠の整理を行うことができました。その上で、当事務所から労基署の担当官に、口頭で主張の概要の説明をし、調査事項への回答と資料をまとめて送付しましたところ、労基署は、労災非該当の認定をしました。

 その後、労災の申請をした代理人弁護士とも協議を行った結果、労災の認定結果に異議を出さないこと、少額の解決金を支払って当該従業員が退職することで、合意をすることになりました。

 以上の経緯により、顧問先企業のリスクを最小限に抑えることに成功しました。


解決のポイント

 ⑴ 顧問契約を締結していたため、初期段階で速やかに相談を受け、対応が可能となった。

 ⑵ 事実関係を客観的な証拠と、主張の整合性が取れるか、という観点から弁護士の目で精査することで、労基署にも実態に即した判断をしてもらうことができた。

 ⑶ 労災認定の調査段階から関与したことで、適切な事実関係を認定してもらうことができた。

 

以上

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