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未払売掛金約800万円につき、その全額を回収することに成功した事例

〈事案の概要〉

 依頼者A社は、主に電気関連工事を業務とする株式会社でした。
 A社には、取引先であるB社に対し、電気工事の請負代金として約800万円の売掛金債権がありました。

 支払日が経過しても、B社が支払いをしてこなかったため、A社は幾度となく催促を行ってきました。しかし、B社は「支払はします」「支払は待ってほしい」「猶予をください」などといった回答に終始していました。
 そして、しばらくした後、A社の催促に対するB社の回答が途絶えてしまったのです。

 そこで、これ以上の自力で債権回収は難しいと判断されたA社担当者が当事務所にご相談に来られました。

 なお、A社は、B社がC社に対して1000万円以上の売掛債権を有していることを把握していました。

 

〈解決に至るまで〉

 A社担当者と相談、打合せを行い、債権回収の方針を以下のとおり定めました。

① 債権仮差押命令の申立てを行い、B社のC社に対する債権に対し仮差押えを行う。

② B社に対し請負代金請求訴訟を提起(いわゆる本案訴訟)し、債務名義(判決)を獲得する。

③ 債務名義に基づき、B社に対し強制執行(債権差押命令)の申立てを行い、実際に債権を回収していく。


 弁護士介入後、早速仮差押に必要な書類を準備し、C社を第三債務者として管轄地方裁判所に債権仮差押命令申立を行いました。なお、同時に、より債権回収の可能性を高めるためB社の預金債権に対する仮差押命令申立ても行いました。
 裁判所からの仮差押命令決定が発令され、直ちに本案訴訟を提起しました。

 本案訴訟が係属しても債務名義の獲得までには数カ月要することが一般的です。迅速な債権回収のためには訴訟手続を進行させるのと同時に、事案によっては訴訟外にて任意に交渉を行うことが重要です。

 そこで、当事務所弁護士が被告B社とC社と各交渉を継続し、訴訟外にて「本来C社がB社に対して支払わなければならない売掛金のうち、A社の請求にほぼ匹敵する金額を、直接C社からA社に対し支払わせる」という内容の三者合意を形成することに成功しました。

 この三者合意により、本案訴訟の債務名義を獲得する前に未払売掛金の93%に相当する約750万円を回収することに成功しました。残りの約50万円についても、債務名義獲得により、B社から任意の支払いを受けることができました。

 これにより、当初の方針のうち③の強制執行まで手続きを進めることなく未払売掛金の全額を回収することができたのです。


〈解決のポイント〉

 ‣ 連絡が取りにくくなり債権の回収が難しくなった状況で、早期にご相談いただいたため、迅速に債権回収手続に着手することができた事例です。何事も鮮度が重要であり債権回収においてもお早目に弁護士にご相談いただくことが重要になります。

 ‣ 仮差押命令発令後、訴訟手続と同時並行して行った訴訟外の交渉により、債務名義獲得よりも早く未払売掛金の大部分の回収を図ることができた事例です。事案によっては、交渉こそが肝要になるケースもございます。ある程度の経験を有する弁護士にご依頼いただくことで交渉をスムーズに進めることができます。

 ‣ 多忙である企業のご担当者様にとって、債権回収は、時間と労力がかかる業務となりますので、専門家である弁護士に依頼することをお勧め致します。