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元従業員からの未払残業代等請求事件について、事件受任後約4か月で請求額から約130万円減額した内容で和解を成立させた事例

依頼者→会社

相手方→依頼者の元従業員

<事案>

依頼者は、相手方の元使用者である株式会社です。相手方は、依頼者の元従業員で、すでに弁護士を代理人に選任しておりました。

同代理人弁護士から未払残業代の支払請求を受けた依頼者が、ご相談のため当事務所に来所されました。

相手方の請求は、退職日から遡ること約2年分の未払残業代約430万円及び遅延損害金などを一括にて直ちに支払えというものでした。

<解決に至るまで>

上記ご相談の際に、事件の概要をご説明いただき、今後の見通しを検討しました。

検討の結果、当事務所が交渉事件として正式にご依頼を受けることになりました。

そもそも、相手方の請求が妥当なのか、相手方の請求を基礎づける事実関係が存在するのかこれらの点を確認していく必要がありました。

そこで、事件受任後、依頼者との打合わせを適宜実施するとともに、相手方からの請求に関する通知書面、依頼者の就業規則、労働時間に関する資料及び賃金に関する資料などを精査していきました。

その結果、相手方の請求する未払残業代のうち約130万円については、その請求に理由がないものとの判断に至り、相手方との交渉において法律上の反論を展開していきました。

主張と反論を幾度か繰り返した結果、事件を受任してから約4か月という期間で相手方と早期の和解が成立しました。

和解の内容は、①相手方の請求金額を約130万円減額し、②その支払方法についても長期の分割払いとする、というもので依頼者に相当程度有利なものとすることができました。

<解決のポイント>

①未払残業代請求の労働事件において、使用者側は、速やかに未払残業代の有無を検討することが必要になります。

未払残業代が存在するということになれば、相手方と早期に和解することが肝要です。なぜなら、労働審判や訴訟になった場合、使用者は、未払残業代の他に残業代と同額の付加金を支払わされる法的、経済的リスクがあるためです。

また、訴訟の場合には、公開の法廷で審理がなされるため、企業の信用という点でも多大な影響を与えるおそれがあるためです。

本件では、事件受任後、早期に適正な残業代を算定し、請求されていた残業代を減額できたというメリットの他に、使用者側の上記リスクを回避し、ダメージを最小限にとどめることができたというメリットの双方を獲得することに成功した事例といえます。

②未払残業代の請求を未然に防止するために、会社の労働協約、就業規則その他個別の労働契約を適正に構築しておくことが肝要です。会社としては、個別の事件に対応することも重要ですが、会社のリスク及びダメージを最小限に抑えるために予防法務に注力していくことが重要です。