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売買契約書別紙の「目録」をつけるケースとその内容

売買契約書に、別紙として、売買の目的物の「目録」がついている場合がありますが、どういう場合にこの「目録」をつけるのでしょうか。 また、「目録」の記載内容について、法律上、決まりはありますか。



 契約書作成の簡便化などを目的として、契約書に「別紙」として、「物件目録」や「担保目録」などの目録が付されていることがあります。
 契約書にこの「別紙」ないし「目録」を付すかどうかについては、法律上決まりがあるわけではありません。
 従って、これらが必要かどうかは、上記目的にかんがみて、契約内容に照らして個別に検討する必要があります。
 別紙を付することが多い契約書として、例えば、不動産売買契約が挙げられます。
 同契約においては、売買の目的物である不動産を特定する必要があるところ、不動産を特定するための情報(通常、登記事項証明書記載の事項。)を、別紙「物件目録」に記載した方が、契約書として見やすかったり、わかりやすいことが多いためです。
 また、仮に同一当事者間において、複数の目的物に関して、同内容の売買契約を、順次締結する場合などには、目的物を特定するに足る事項を記載した別紙の「目録」を付す契約様式にしておけば、別紙のみを差し替えることにより、従前と同内容の契約を作成・締結することができるので、簡便です。

 なお、契約書の話ではありませんが、裁判所で手続を行う際に、申立書等のほかに、これに添付した別紙「目録」自体を、別途提出することが求められる場合があります。例えば、建物明渡等請求訴訟で原告として勝訴した後、明渡しの強制執行を申し立てる場合、強制執行申立書を提出しますが、その際、申立書に添付した物件目録等を、後日執行官等が作成する書類に添付する目的で、数通提出するよう求められることがあります。提出が必要な通数は、各裁判所によって異なりますので、手続きの際には、裁判所に確認する必要があります。


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