契約書の前文にはどのようなことを記載するのですか
前文にはどのようなことを記載するのですか。
前文は、一般的に、契約書の内容をわかりやすくするために、「誰と誰の間で、どのような目的で契約が締結されるのか」を記載します。
契約適合性が問題になるようなケースでは、どのような目的で契約を締結したのかが争いになることも想定されるため、前文で契約締結の目的を具体的に記載することに意味があることもあります(もっとも、前文自体には法的意味が無いことが多く、その場合には、記載を省略することも可能です。)。
また、当事者が数人いるときには、前文など、契約書の冒頭部分で当事者の名称を特定のうえ、「甲」「乙」「丙」などとして略記しておくと、契約書が簡潔で読みやすくなります。
ただし、複雑な契約書を作成する場合、条項中の当事者の入れ違い(たとえば「甲が乙に」、と記載すべきところを、「乙が甲に」、と誤記してしまうケース)を防ぐため、あえて「甲」「乙」という略記ではなく、「○○社」など、認識しやすい略記を用いた方が適当な場合もあります。